県議会議事録(令和2年度)

活動報告vol.22

新型コロナウイルス感染症対策について≪一般質問 令和2年12月定例会≫

本県では、十月十二日に最初の感染症患者が確認された弘前市のクラスターに起因する事案及び十月三十日に最初の感染症患者が確認された八戸市のクラスターに起因する二つの事案によって多くの感染症患者が発生し、県は想定外に出来湧く様々な問題への対応や、人員配置の在り方、そして、各関係機関を含めた連携作業など、幾つもの課題に直面したものと推察いたしております。

質問1

弘前市のクラスター発生を今後の感染防止対策に生かさなければいけないと考えるが、見えてきた課題と今後の対応についてお伺いします。

答弁1 三村知事

今回のクラスター事案への対応につきましては、当時の感染防止対策の実施状況や保健所による探知、積極的疫学調査の実施状況、検査及び医療の対応状況など、事実関係等について確認を行うこととしているところでございます。

また、厚生労働省クラスター対策班から派遣されました専門家からは、一つとして、店舗のスタッフ及び利用客の手指衛生の励行及びマスクの着用の徹底や、サーキュレーター等を用いた店内の十分な換気の継続、二つとして、濃厚接触者を迅速に特定し、健康観察期間中の外出自粛や家庭内等での感染予防を徹底すること、三つとして、施設の固有名詞の言及は必要最小限にして、公表に協力した施設の不信感を招かない工夫をすること等の御提言をいただいたところでございます。

私は、本県における感染の蔓延や医療の崩壊は何としても避けなければならないと考えており、今回のクラスターに関する事実関係等について確認を行いますとともに、クラスター対策班から派遣されました専門家の提言も踏まえ、本県で同様の事例が発生した場合の対応に生かしていきたいと考えているところでございます。

質問2

今回のようなクラスターが発生した場合、県と市町村が情報を共有することで保健所における初動対応が円滑に進み、感染拡大を防止することにつながると考えるが、県の見解をお伺いします。

答弁2 健康福祉部長

感染症患者の発生に係る情報は、発生が確認された時点で地元自治体との情報共有を開始しており、弘前保健所管内でクラスターが発生した際にも、同様の対応により、弘前市からは早期の段階で保健師等の派遣をいただいたところです。

その後、弘前市以外の県内自治体からの人員派遣や消防機関の協力による入院搬送調整機能の強化に係る支援もいただき、対応を進めてきました。

私感染拡大を防止するためには、感染状況を迅速に把握し、適切な対応を取ることが重要になってくることから、地元自治体との情報共有がより一層円滑に進むよう、今回のクラスター事案を踏まえ、今後の対応に生かしていきたいと考えております。

質問3

新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの同時流行に備えた体制において、保健所の役割はどうなるのか。また、県のホームページにも、この新たな診療体制について図解を伴ってその流れについて発信をされておられますが、診療・検査医療機関ではどのような検査を行い、また、検査費用の負担はどうなるのかについてお伺いします。

答弁3 健康福祉部長

本県では、発熱等の症状がある方については、帰国者・接触者相談センターを介することなく、かかりつけ医等の身近な医療機関で相談、受診し、必要に応じて検査を受けられる体制を整備し、十二月一日から運用を開始したところです。

これにより、発熱等の症状がある方は、まずかかりつけ医に、かかりつけ医がいない場合は、県の新型コロナウイルス感染症コールセンターに電話相談していただき、診療・検査医療機関で診療、検査を受けていただくことになりました。

そのため、保健所は今後、受診・相談センターとして、陽性者と接触がある方や、新型コロナウイルス接触確認アプリ、通称COCOAでございますが、こちらで陽性者との接触確認が通知された方等の受診調整の役割を担うことになります。

次に、診療・検査医療機関ではどのような検査を行っているか、また、検査費用の負担についてでございます。

診療・検査医療機関では、発熱等の症状のある方に対し、医師の判断により季節性インフルエンザが強く疑われる場合を除き、新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの両方の診療、検査を行うことになります。

当該検査に要する費用については、インフルエンザウイルス検査料や初診料等に係る費用の自己負担分は患者負担となりますが、新型コロナウイルス感染症に関する検査料は公費負担医療となり、自己負担は発生しません。

ICTの活用について

国は、災害や感染症の発生等による学校の臨時休業等の緊急時においても、ICTの活用により全ての子供たちの学びを保障できる環境を早急に実現するため、GIGAスクール構想において、高速大容量の通信ネットワーク及び義務教育課程における一人一台端末を一体的とした整備を加速させる取組を実施してきております。
 しかしながら、全国一斉に各市町村教育委員会がこうした取組を進めているため、ハード、ソフト両面にわたって整備が追いついていないこと。さらには、教員のICT活用指導力を向上させるための取組や、タブレット端末等を活用した効果的な授業の研究など課題は山積していると聞き及んでおります。

質問4

公立小・中学校におけるICTを活用したオンライン学習の推進について、まず一つ目として、ICT機器の整備状況について。また、二つ目として、臨時休業期間におけるオンライン学習の実施状況についてお伺いします。

オンラインによる学習風景

オンラインによる学習風景

答弁4 教育長

文部科学省が行った令和二年八月末時点におけるGIGAスクール構想の実現に向けた調達及び活用に関する状況調査によると、一人一台の情報端末の整備が完了したのは一自治体でしたが、今年度中には県内全ての公立小・中学校において整備が完了する見通しとなっております。

次に、臨時休業期間におけるオンライン学習の実施状況についてです。

新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、本年四月から五月に臨時休業をした公立小・中学校におけるICTを活用した同時双方向型のオンラインによる学習支援は、青森市の小・中学校で行われました。このほか、ICTを活用した学習支援として、一部の自治体において電子メールや教育委員会、学校等のホームページ等を活用した学習状況の確認が行われています。

また、十月末から十一月初旬に臨時休業した公立小・中学校においては、オンライン学習は実施されておりません。

青森ライフイノベーション戦略について

医工連携、サービス、プロダクトの三つを重点分野としながら推進してきた青森ライフイノベーション戦略は、今年度、セカンドステージ総仕上げの年を迎えております。今後も限りない未来に挑戦し続ける青森県づくりを目指すためには、サードステージの歩みがどうあるべきなのか、まさに問われているのではないかと考えております。

質問5

青森ライフイノベーション戦略セカンドステージが今年度終期を迎えるが、県は今後どのように取り組んでいくのかお伺いします。

答弁5 三村知事

全国的な少子高齢化の進展や生活習慣病の増加などを背景に、医療、健康、福祉といったライフ関連産業は、本県の強みを最大限に生かしながら成長が期待できる分野であると考えます。

ライフ関連産業の振興に向けて平成二十八年に県が策定しました青森ライフイノベーション戦略セカンドステージは、今年度が五か年計画の最終年度となりますことから、現在、外部専門家を委員とする青森ライフイノベーション戦略策定委員会において、新たな戦略となる今後の取組の基本方針について御意見等を伺っているところでございます。

これまでに二回開催した委員会では、需要が拡大する介護分野の製品開発の促進や、本県の強みであります食を生かした機能性表示食品市場の開拓のほか、台湾をはじめとする海外へのプロテオグリカン関連製品の販路拡大などが提言されております。

私は、青森県基本計画「選ばれる青森」への挑戦に掲げる健康・長生きで安心して暮らせる青森県の実現には、それを支えますライフ関連産業の振興が重要であると考えております。新たな取組の基本方針を今年度中に策定した上で、社会経済情勢の変化を踏まえた新製品や新サービスの開発を促進していくなど、ライフ関連産業の一層の振興に向けて取り組んでまいります。

リンゴの輸出拡大について

本県産りんごの最大輸出国である台湾を中心に、香港、タイ、シンガポール、ベトナムなど東南アジア向けの輸出がここ数年、堅調に伸びており、今後も積極的な取組をしていくべきと考えております。

質問6

リンゴの輸出拡大には無袋が解禁されたベトナムが有望だと考えるが、本年産ベトナム向けリンゴの植物検疫に係る県の取組についてお伺いします。

弘果にて市場調査

弘果にて市場調査

答弁6 農林水産部長

ベトナム向けリンゴの輸出については、平成二十七年に有袋を条件として解禁されて以降、順調に輸出量が伸びており、昨年十二月には本県が要望していた無袋リンゴが一定期間の低温処理等を条件に解禁され、一層の輸出拡大が期待されています。

このため、県では、ベトナム向け輸出リンゴの生産園地等の拡大に向け、国の植物防疫所と連携しながら、植物検疫措置に関する説明会や低温処理管理等の徹底に向けた技術研修会を開催したほか、生産園地の巡回指導に取り組んできたところです。

この結果、令和二年産リンゴのベトナム向け輸出事業者の登録数は、前年から九件増加の十七事業者に、生産園地の登録面積も前年産から二十七ヘクタール増加の約百二十ヘクタールとなりました。

県では引き続き、ベトナム向けリンゴの輸出拡大に向け、植物検疫措置に円滑に対応できるよう、取組事業者を支援していきます。

ストーカー事案について

ストーカー事案は、早期被疑者の検挙や被害者の避難等が重要であることはもちろんでありますが、一方で、ストーカー行為を行う者は、被害者に対する恋愛感情があり、幾ら事件で検挙等されたとしても、感情が収まらない限り、再びストーカー行為を繰り返す可能性が高いと言われているため、ストーカー行為者の再犯を防ぐための取組も重要ではないかと感じております。

質問7

最近、三年間のストーカー事案の認知件数、検挙件数及び、県警察が行っているストーカー行為者への対策についてお伺いします。

答弁7 警察本部長

最近三年間における県内のストーカー事案の認知件数でございますが、平成二十九年は百八十二件、平成三十年が二百件、令和元年が二百十三件となっておりまして、本年は十月末現在で二百十五件となっております。

検挙件数は、平成二十九年が十六件、平成三十年が二十一件、令和元年が二十六件となっておりまして、本年は十月末現在で二十六件となっております。

続きまして、ストーカー行為者への対策についてお答えいたします。

ストーカーの行為者に対しましては、法令違反が認められる場合に積極的に検挙しておりますほか、検挙に至らない場合にありましても、ストーカー規制法に基づく警告、あるいは禁止命令を行っております。

加えて、警察に検挙等をされてもストーカー行為を繰り返す精神障害やその疑いのある行為者等に対しましては、本人の同意を得た上で、精神科医による治療の働きかけ等を行っております。